葬儀費用に関して補助が受けられることがあります

お葬式、葬儀はどうしてもお金がかかりがちです。火葬のみにとどめる、いわゆる直葬でも20万円程度になることがあります。

ただ、意外と知られていないのですが、葬儀に対しては一定の補助を行う制度が設けられています。

葬儀の後、請求の上で費用の一部が支払われるものですので、葬儀費用の一部返還というのがイメージしやすいでしょうか。

これは、あくまで自身で請求することが前提ですので、ご注意ください。

具体的な制度としては以下のようなものがありますが、自治体によって取り扱いに差異がありますので、詳細についてはお住いの市区町村等にご確認ください。

 

国民健康保険・後期高齢者医療保険

国民健康保険、後期高齢者医療保険に入っている方が亡くなった場合、葬儀を行った方(喪主)に対して葬儀費用の一部が支給されます。

申請先は市区町村役所・役場となります。問い合わせ先も同様です。

請求期間は2年間です。

金額は自治体によりバラツキがありますが、5万円が中央値と言えるようです。

 

健康保険

サラリーマン等、会社勤めの方が加入する健康保険においても、亡くなった加入者の埋葬を行った方に対して費用の一部が支給されます。

健康保険における埋葬費用は具体的には火葬代のほか、霊柩車代、霊柩運搬代、霊前供物代、僧侶の謝礼などが対象となります。

問い合わせ先は、各都道府県の全国健康保険協会支部となります。

⇒全国健康保険協会支部一覧(全国健康保険協会公式サイト内)

金額は5万円が上限となっています。

また、請求期間は2年間です。

 

雇用保険

雇用保険加入者についても葬儀費用の補助制度が設けられています。

ただ、この補助は「業務災害または通勤災害」により加入者が死亡した場合とされています。

金額は「315,000円に給付基礎日額の30日分を加えた額(その額が給付基礎日額の60日に満たない場合は、給付基礎日額の60日分)」です。

分かりづらい算定基準ですが、都道府県の労働局に問い合わせることで確認できます。

⇒都道府県労働局一覧(厚生労働省公式サイト内)

この請求期間も、やはり2年間です。

 

どうしても葬儀費用が足りない場合

亡くなった方にお金がなく、病院費用などを支払うとどうしても火葬の費用にすら足りないというケースもあります。

私も後見業務でそのようなケースに当たったこともあります。

このような場合、市区町村から葬儀費用の填補を受けられる場合があります。

亡くなった際に持っていたお金から病院費用ほか必要な支払いをして残った残額と、葬儀費用の差額について市区町村が負担してくれるなどです。

どしても葬儀費用が足りない時は、お住いの市区町村に問い合わせてみるのがよいでしょう。